腕時計
久しぶりに見たぞ。
手首の内側に腕時計をしている女子を。
日々、手首に時計を装着するようになったのは
まぎれもなく中学にあがったときから。
中学に入って大人になったなぁと思った外観的要因は、腕時計・お財布・制服・革靴。
これらを身につけることが当たり前になったことが大きかったような気がします。
で、当時、初めて買ってもらった時計はミッキーマウスの腕が時計の針になっているものだった。
流行りましたよね。
少し小ぶりのレディスサイズのその時計は、もちろん手首の内側に文字盤がくるように付けた。
時計を見るときはクルッと腕をひっくり返す動作が身に着いた頃、
あれは高校生だったろうか。
国語の先生から教えられたその事実は結構衝撃的であった。
日本の伝統文化として、手首を見せる所作がもっとも女性らしい、という流れから、女性が腕時計をするときには手首の内側に文字盤が来るようにつけることが一般的になった。
なので、この腕時計の付け方は日本の女性だけだよ、と。
それを知った高校生るび子、翌日から文字盤を手の甲の側に変更しました。
なぜなら、昔から「女性らしい・女の子らしい・しおらしい」ことが非常に苦手な女子だったから。
確かに日本舞踊もフラメンコも、様々な女性舞踊はとても手首を重んじる。
手首をみせる仕草は日本に限らず、フェミニンな空気を演出するものらしい。
そんなわけで、あれから20年。
今も私は頑として、時計は手の甲側に。
メンズサイズも大好きである。
時間を見るときは、男性ばりに颯爽とグーを作って、腕の上部を自分に向ける。
くだんのマドモアゼルは、朝の通勤列車で、しなやかに手首を返しながら時間をよんでいた。
確かに女性らしいしぐさだった。
腕時計が好きで、10個は持っている。
もちろんレディースサイズの小さなものもある。
それでも私はたぶん、一生手首の内側に時計をすることはないだろうな、と思いながら、
腕時計コレクションを眺めている。
フフフン。
by rubico-teji | 2012-05-28 21:27 | お気に入り!…の巻